良いと感じた点
悪いと感じた点
日本で運転する際には、車道/歩道を問わず走る自転車、信号を守らない自転車、左側通行を守らない自転車に気を付けなければならない。
(40代/50代の方のコメント)
日本語教師。オーストラリア出身。18歳で初来日。その後母国で、日本人のご主人と知り合い、結婚。3年前から日本に在住。
私が初めて日本に来たとき、日本のみなさんは礼儀正しく、困っているとすぐに助けてくれて、本当に親切でした。けれど残念ですが、最近は少し変わってきているような気がしています。
オーストラリアから日本に来た人に私が最初に言うことは、「日本では、信号のない横断歩道で車は止まりません」ということ。オーストラリアではほぼ100%止まるので、きちんと注意しておかないと、みんな横断歩道で車は必ず止まるものだと思っているから、危ないんです。そのくらい、日本は、横断歩道を渡ろうとしていても車が止まらないという印象。十数年前からそう感じています。
オーストラリアのドライバーがほぼ100%止まるのは、ルールだから。日本にも「横断歩道は歩行者優先」のルールがありますよね? どうして守らないんでしょう。それとも、教習所で習ったルールを忘れてしまっているのでしょうか。
オーストラリアでは、みんな制限速度も必ず守ります。日本は、「ルール」より「流れ」の中で周囲に迷惑をかけないという価値観があるのかな。でも、みんながルールを守れば、それがいちばん安全だと思うんです。ただ一方で、交通が円滑にスムーズに進むためには「思いやり(マナー)」も必要です。実際に事故になってしまったらルールで判断されることになると思いますが、そうしたことになる前に、みんなが譲り合って、どうしたら円滑で安全に通行できるかを考えることも大切ですよね。
何より車は、自分より弱い歩行者を守らなきゃいけないと思います。それが子供であればなおさらです。家の近くに保育園があるんですけど、朝、大人が付き添って、横断歩道を渡ろうとして園児が旗を持っていても、車が止まらない。すごいスピードで横を走り抜けて行きます。
といっても、私自身、車を運転していて横断歩道で止まろうとしたとき、後ろの車に追突されそうで止まれないことも、ごくたまにあります。でも、それってやっぱりおかしいと思う。日本のドライバーみんなが、もう一度きちんとルールを思い出して、実際に止まる人が増えていけば、後ろの車も「前の車が止まるかもしれない」って思うようになって、いい循環が生まれるんじゃないのかな。
私が駐車場で車庫入れをモタモタしていても、せかさずに待っていてくれたり、今でも、日本のドライバーが、オーストラリアのドライバーよりやさしいと感じることもあるんです。
信号のない交差点での一時停止は、歩行者を守るために大切なルールであり、マナーです。私が最初に日本に来たときに感じたような、礼儀正しく親切な社会に、もう一度戻ってほしいな、そう思います。(談)